惨敗に終わった人生初の新規事業。
時を開けずに2回目をする機会がやってきました。
前回のスパンとしては1ヵ月~2ヵ月。
今回は転職活動中の合間の新規事業でした。
2回目の新規事業のきっかけは?
前回、自信を打ち砕かれた僕はまだ新規事業をする能力はないと判断し、
転職活動をしていました。
しかしその最中にふとしたきっかけで声がかかりました。
それは前回の新規事業で鬱になり辞めてしまった彼からでした。
彼「あの会社の話聞きました、終わり方とか最低にひどいじゃないですか?あんな環境で一生懸命に努力したのにあんまりです」
自分「まぁねーそうゆう事もあるよね」
彼「僕は今あるベンチャーの手伝いをしているのですが、●●さんなら実力あるので活躍できます。手伝ってくれませんか?」
自分「まぁとりあえず何もすることないのでいいよ」
そんなこんなで参画が決まりました。
オフィスは本当に雑居ビルの1室みたい
前回は、ある程度の規模の会社の新規事業でしたが、今回は創業して3ヵ月程度のベンチャーです。
それこそアパートの1室のような場所でスタートでした。
冷蔵庫のアイスがあったり、カップ麺があったりと、本当にベンチャーっぽいですね。
社長も当時自分より年下でした。
2回目の新規事業で学んだ事
今回の新規事業は転職活動中のつなぎのようなものだったので、
前回よりも稼働していないです。
テレアポなどはしてましたし、営業もしてましたが、前回のような熱はその時はもてませんでした。
ただ前回がマインドのようなものを学んだとしたら、今回は別のものを学べた気がします。
1、ビジネスモデル
2、創業時の社長の能力とマインド
3、創業時の会社の雰囲気
の3点です。
ビジネスモデル
その会社は今までにないビジネスモデルを展開していました。
現在は東証一部に上場しています。
当時は多少ビジネスモデルが違っていたのですが、その際の顧客の反応やテレアポのアポ率を知る事が出来ました。
一番は最初から狙っていたビジネスモデルではなく、やっていく中で変更させていった点、
そして社長自身が悩んだ上に、1回会社を手放そうとしていた点なども参考になりました。
ただこういったビジネスモデルが、なぜベンチャーにとってうまくいくのか?も理解する事ができました。
創業時の社長の能力とマインド
その社長とランチやmtgをする中で、マインドや能力も知る事が出来ました。
当時300円か400円のラーメンなどを一緒に食べたり、mtgの進め方や当時の彼が何をして、
どんな人材をそろえていたか?
そしてなぜその人材が必要だと感じたか?
そのルーツはどこか?などを後々理解することができました。
能力も当時は当然マルチスキルなどがあるはずもなく、あるスキルが相対比較で卓越している事なども理解できました。
創業時の会社の雰囲気
創業時の会社の雰囲気も知る事が出来ました。
私はMBAなども出ていて人材マネジメントや組織論も学びましたが、
当然創業当時の組織にそんなものはありません。
評価ツールもないですし、労務などもありません。
猛烈な情熱があるかというと、そんな事もなく、
みんな楽しそうにやっているといった所が正直な所でしょう。
ただ社長だけは常に事業の事を考えてきました。
破壊的イノベーションなんてあるの?
このサービスはもしかしたら、クリステンセンのいう破壊的イノベーションかもしれません。
最近、図らずとも狙って破壊的イノベーションを起こす人も多少なりとも出てきたイメージがあります。
しかし、1社目の起業となるとやはり偶然の産物といったことの方が正しいのではないかと思います。
もしかするとそういったことを正社員時研究に研究を重ねた方なら、1社目から可能かもしれませんが、あまり意識しなくてもいいんだなと思いました。
新規事業はここで一旦休息、組織人へ
この新規事業は、転職活動が終了しやめました。
守破離を学ぶべく、正社員に戻ります。
2回目の新規事業までで、借金はトータル100万程度だったかなという感じ
学んだという実感もなく、今回も惨敗だなーという自信のなさを感じていたかなーと思いかえします。
この経験がいきたと感じたのは、3年位先になってからでしょうか?
とりあえずここから2年間新規事業からは離れます。
またまたやってきた新規事業立ち上げの機会!
2年の正社員経験を経て、実績も残し、3回目の新規事業を経験する事になります。
今回までに共通している事はしたいと意図してやったものではなく、
偶然新規事業になってしまうというものです。
これは強みなのか・・・
3回目の新規事業のきっかけは?
正社員を2年する中で、教育業界に興味を持ち、教育会社に転職をしようと思っていました。
知人から連絡が来て、その会社の社長とも連絡がきました。
家族パーティーも行い、いよいよその会社にいこうかという所・・・
クライアントの社長より、飲みに誘われます。
社長「●●さんは、●●会社いくんですか?なぜですか?」
自分「はい、将来、教育やりたいんで」
社長「誰にですか?」
自分「それこそ色々な人に」
社長「でも社長には出来ないですね?」
自分「なんでですか?」
社長「だって、起業したことないじゃないですか?なに教育出来るんですか?」
自分「(あっ確かに、自分なら嫌か、実績ないな)」
社長「うちで新規事業やって、その後起業すればいいじゃないですか?」
自分「なるほど」
社長「どうします?」
自分「じゃあ新規事業します」
こんな感じで3回目の新規事業です。
新規事業の内容は?
3回目の新規事業は、ハイクラス人材の人材紹介業です。
経営企画や、上場前の経理、CFO、子会社社長などを紹介する仕事です。
正社員の時に、ローとミドルの人材紹介をしていたので、ハイクラスは初です。
メンバー体制は?
新規事業はゴールデンメンバーでスタートする。
これが一般的な新規事業の概念でしょう。
しかし実際に考えてみましょう。
ベンチャーにおいて既存事業は生命線で、実際そこが潤沢の人材の可能性など
ほとんど皆無です。
ということはどうなるか???
兼業??
しかし実際に人間は2つより1つの事に集中する方がパフォーマンスが上がるという事実もあります。
ではどうなるか???
そうです。
社内の寄せ集めで実行される場合が多いのです。
前回1回目もそうでした。
その中に当然良い人材な数名いる。
しかし他は・・・
今回は新規事業で用意されたメンバーが3名、
元エンジニアで営業開始する人間が2名という軽5名でのスタートでした。
実際の業務
まずは制約条件として売上を上げる必要があります。
ですので、僕を含めた数名の既存顧客を狙います。
そして求職者を集める為に求人を打ったりします。
やってみると・・・
1、アポが全然取れない
2、予算にすぐなってしまう
3、思った以上に集客出来ない。
こんな事態に遭遇しました。
アポが全然取れない
アポが以前の職場では2~3%でした。
そして事前調査で2年前までは5%位でした。
僕あ5%~10%で計算してテレアポを行いました。
結果、1%
そこには、マクロ経済という大きな問題と競合という視点が抜けていました。
予算にすぐなってしまう
メンバーで今まではやってきたのですが、実際予実を管理します。
人件費、割賦地代、広告費、それらは膨大になり、すぐ100万などという金額は到達します。
すると1回失敗すると、広告は打てない。
そしてリードタイムなども予期していなかった為に、
訪問から受注までの期間なども想定していませんでした。
思った以上に集客出来ない。
こちらも組織では、広告部門、営業部門、管理部門などと分割されています。
これを一手に行うと・・・
当然集客が出来ないのです。
実際の広告ライティング、その後の求職者フォロー、そして道案内の電話、メールなど
広告部門が丁寧にやってきた事が全く予期しておらず、
5名の営業出身とエンジニア出身の我々では、対応できないのです。
2回目の新規事業の結果は?
結果としては、
「惨敗」
過程として以下のような状況になります。
1、1ヵ月後に1名のメンバーが辞退
2、2ヵ月目にはもう1名のメンバーが異動
3、アポ率は1%未満
1ヵ月後に1名のメンバーが辞退
1ヵ月後に前職から共にその会社に入社したメンバーが新規事業辞退を申し入れます。
社長から異動の申し入れがありました。
僕は3ヵ月は様子見をしてほしいと伝えていたので、
直談判しにいきます。
すると
「彼の方から異動したいという事でしたよ」
自分(がーん)
メンタル的にきつかったそうです。
2ヵ月目にはもう1名のメンバーが異動
2ヵ月目にはもう1名いなくなります。
彼はエンジニア出身でテレアポは嫌だという事でした。
ですので、ずっと日常業務でテレアポせずという状況。。
そりゃ異動になりますか・・
アポ率は1%未満
実際マクロ経済で、人材の儒教供給のマッチングが異なる事で、
アポ率は1%程度になりました。
1日電話100件して1件のアポ。
今回はハイクラスの人材紹介などで架電先の選定もしないといけないので、
週にアポはよくて3件、通常2件程度といった感じでした。
これはモチベーションがあがりません。
またハイクラスはそれ以外の人材紹介と異なり、
営業で少しのミスも許されないという条件もありました。
実際に、繊細なポジションで業績に連動する為に、企業側も相当センシティブです。
ですので、直球の質問は相手の気持ちを阻害したりします。
即効
「お帰りください」
という洗礼を受けたのもハイクラスの人材紹介で1回ありましたが、
衝撃は大きかったのを覚えています。
カウンセリングでは言っている事が分からない
経理・財務の方となると当時言っている事はほとんどわかりませんでした。
有価証券一の部、二の部の作成とか、資金調達、ターンアラウンドなどという言葉を言われると、
もはやパニックです。
加えて経営戦略やマーケティングも当時、体系だって学んだわけではないので、
専門話になると、かなり置いていかれてしまいます。
メンバーと同行者だと使うポジションが異なる
メンバーでの営業とリーダーとしての営業では異なります。
メンバーではフレッシュさなどを伝えればいいですが、
同行者はその技は使えません。
ですので違う営業手法を模索しないといけなくなります。
3回目の新規事業で気づいた事
3回目の新規事業は、中心メンバーとしての参画です。
多くの事に気づく事が出来ました。
1、仕組みがあるかないかで難易度は段違い
2、景気の指標は大事
3、経験がない&習得難易度が高い分野はやらない
仕組みがあるかないかで難易度は段違い
組織は仕組みといっても良いでしょう。
部門ごとに適正者がPDCAを回し業務に取り組んでいます。
それを新規事業メンバーで行う際に営業メンバーのみ、エンジニアでテレアポが出来ないメンバー
を選定しても当然回りません。
2次情報で見るよりも断然組織の部門能力というものは高いのです。
景気・競合の指標は大事
景気の指標は大事です。
特にアメリカに雇用率や住宅着工率などに連動して日本の景気は決まったり影響を受けたりします。
それらを理解せずに行うとまずいです。
また競合が増える事で、市場のパイは一緒でも分散していきます。
ですので、アポも取りにくくなったります。
10年前の事業モデルではアポ率20%でも現在2%とかってのは全然ありえる話なのです。
経験がない&習得難易度が高い分野はやらない
今回学んだ1つは経験した方がない新規事業かつ習得難易度が高いものはやらない方が良いという事です。
例えばseoやウェブマーケ、投資、不動産など専門用語が多く、習得難易度が高いものは避ける方がよいでしょう。
人材紹介というものの本質は「マッチング」ですので専門的な事を知っている必要は必ずしもないですが、
やはり共通言語を話せるかどうかは信頼につながりますし、
紹介先の選定でも重要です。
新規事業はあくまで経験済みの細部までわかるビジネスモデルにした方が安全でしょう。
まとめ
実際に、リーマンショックと共に需要が少なくなり、撤退しました。
リーマンショックはどの企業にも影響を及ぼし、その会社も倒産の危機を迎えます。
そして新規事業で失敗したその後、何をするのでしょうか?
4回目の新規事業にうつります。